講演回数800回以上。ひきこもり、リストカット、摂食障害、発達障害、不登校、認知症、家族支援

リストカット、摂食障害、、娘との体験記(全5回)

【ご相談】 精神科に繋げたい

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20歳になるひきこもりの息子です。
時々壁を強い力で叩くので、壁に穴が空いてしまいました。
1回だけですが、私(母親)に暴力もありました。
ひきこもり生活も長くなり、外に出ないので髪の毛も伸び放題、最近はひげも剃らないので、仙人の様な風貌です。
最近ある方に「精神科に連れて行かないのは、親としてどうなの」と言われました。
連れて行った方がいいのか、迷っています。
 
精神科に連れて行く、行かないは難しい判断ですね。
ご本人の心の状態、回復の度合いなどによって、良い方向にも、良くない方向にも行く可能性があります。
 
私が娘達を精神科に連れて行ったのは、命の危険があったからです。
摂食障害は精神的な病だと思ったので、お医者さんなら何か薬で治してくれると思ったのです。
 
ところが、長女に薬は出ませんでした。
たまに血液検査をして、半年ぐらい通った後、血液検査の結果がよかったので通院終了になってしまいました。
 
次女は、さまざまな薬を服用しましたが、どの薬の副作用だけ出て、摂食障害の症状は変わらなかったので、こちらも通院終了になってしまいました。
 
娘達の精神科通院の経験と精神疾患の当事会を開催していた経験、家庭内傾聴の講座・講演会で出会った方々からのご相談を通じて思う事は、不登校やひきこもりの状態は、精神科というところに行ったからと、全てが解決しないという事です。
 
 
ある摂食障害のお子さんは、アメリカでの摂食障害のプログラムに半年参加して日本に帰ってきました。
プログラム中、摂食障害の症状はでなかったそうです。
家に帰って2,3日で、アメリカに行く前と同じ症状になってしまいました。
ご両親はアメリカでのプログラムに参加したら回復すると思ったのです。
(家庭内傾聴の講座にご参加いただき、とことん娘さんの話を聴く事を続けていただきました。現在は綺麗な素敵なママになっています。)
 
不登校もひきこもりも依存症も一発逆転満塁ホームランはありません。
 
毎日毎日の関わり方を変えていく事が重要だと思います。
 
落ち込みがひどくてつらい時は、抗うつ薬があります。
眠れない時には、睡眠導入剤や睡眠薬があります。
お医者さんに相談してください。
 
寂しさや孤独へのお薬は、お医者さんでも処方できません。
寂しさや孤独な思いは、『人薬』が効果的です。
ご家族や周りにいる人達で、寂しさや孤独な思いが少なくなるような関わり方をしていきましょう。
 
強い力で壁に叩く事や母親への暴力は「分ってよ。僕辛いんだ!」のサインです。
根底に「自分を理解してもらえない寂しさや孤独」があります。
精神科に連れていく前に、ご本人の中に「自分を理解してもらえない寂しさや孤独」はある事を理解したもらいたいと思います。
 
次回は具体的な関わり方を変えていく聴き方である
「家庭内傾聴」のロールプレーをご紹介します。
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