ふたつのご相談から思うこと
【問題と分ける】
ご相談①
不登校している子ども。気になることばかり。夜は寝ないで部屋でスマホやゲームなどやっている。
明け方寝て昼過ぎになって起きて来る。食事は不規則、一緒には食べない。着替えないでいつもパジャマ姿
風呂に入らない、部屋は散らかり放題。話しかけると「うるさい」と不機嫌で物をたたいたり、投げたりする。
憎らしいこと言ってくる。親が、どう言っても言わなくとも事態は変わらない。
どこから手をつけたらいいかわからない。
ご相談②
不登校中。ゲーム、スマホ、オンラインゲームなど、1日中やっている。
10数時間はやっているだろう。そんなにやり続け、減る見込みがないので心配。
夜中、大声で叫んだり、(どこかの誰かと)おしゃべりしているので、家族は困っている
穏やかに、注意し頼んでも聞こうとしない。不機嫌になって親への悪口を言ってくる
どう関わり方を考えていったらいいだろうか。
- ②のご相談から、ひとつひとつの問題を整理することを最初にしていくのが
いいかなぁ~と思いました。
こんがらがったままだと、どこから手をつけていいのかわからないですね。
問題の整理の方法はいろいろあると思います。
例えば
変えられるもの、変えられないもの、変えても変えなくてもどちらでもいいもの。
【変えられるもの】
ここでは変えられるものについてお伝えしていきます。
変えられるもの・・・・①の「気になることばかり」とあります。これは親御さんの気持ち、親御さん自身の気持ちはある程度変えれると思います。
自分の育て方がいけなかったのかという罪悪感を捨てること。
決して育て方の問題ではありませんよ。ご安心ください。
一生懸命お子さんを育ててきたご自分を認めましょう、時に褒めましょう。
自分を褒めて、ご自分にご褒美あげてください。
私は、ご褒美に自分だけの時間を作りました。
私の至福の時間、それは、トイレの時間でした、トイレの時間だけが、ひとりになれる時間でした。
その時に、好きな音楽を聴いたり、心癒やされる映像を観たり、現実逃避できる時間を意図的に作っていました。
ほんの5分、10分の時間ですが、自分へのご褒美と意識すること大切です。
頑張ってる自分を認めてあげてください。
- の「ゲーム、スマホ、オンラインゲームなど、1日中やっている。10数時間はやっているだろう。そんなにやり続け、減る見込みないので心配。」
いい悪いの親御さんの判断をやめてみましょう。
ゲーム、スマホ、オンラインゲームなどをなぜ一日中やっているのでしょう。
ここで親御さんが心配になるのは依存がうまれるてしまうことでしょうか?
私は娘ふたり摂食障害(食物依存症)でした。
なぜ依存がうまれるのかわかりますか?
自己肯定感の低さと人に対する不信感だと私は思いました。
自己肯定感は毎日に関わり方を変えていくことで、変化していきます。
毎日の関わり方なので、ご家庭によって工夫の仕方が違ってくるとは思います。
(この部分は正直、おひとりおひとりじっくりお話をさせていただきたいところです。)
が、基本は褒めること。
ですが、全くもって自分の良さを見せないご本人達ですから、褒めるのはたいへんです。
親御さんがストレスを感じるほど頑張って、ご本人の褒めるところを見つけようとするよりも「ありがとう」の言葉をたくさん伝えてください。
「ありがとう」の言葉が伝えられない場合は、前述したように、親御さん自身の
時間を充実させるのもひとつの方法です。
「今日もまたゲーム、スマホ、オンラインゲームばかりやってる!!」って、親御さんに監視?されているよりも、親御さんは親御さんで楽しい事してくれた方が、
ご本人の気持ちは楽になると思います。
【とらえ方を変える】
- ②のご相談について、もう少し具体的に私の考え方をお伝えしたいと思います。
もし私だったら・・・・
・昼夜逆転・・・夜、家族の目を気にしないで好きなことができるんだなって思う。
・食事は不規則、一緒には食べない・・・・食べてるからいいやって思う。
・着替えないでいつもパジャマ姿・・・・本人なりのリラックス方法だと思う。
・風呂に入らない・・・・悪臭がある場合は話し合い、ない場合は放置かな。
・部屋は散らかり放題・・・・心の中と同じ状態、時期がくれば片付けるでしょう。
・話しかけると「うるさい」と不機嫌で物をたたいたり、投げたりにもなる
憎らしいこと言ってくる・・・・「おはよう」など挨拶だけして様子をみる。
・夜中、大声で叫んだり、(どこかの誰かと)おしゃべりしている・・・・誰かと繋がってるんだなぁ~。
【親ができること】
大切なことは、家を心地よい場所にしていくことです。
ゲーム、スマホ、オンラインゲームをやっているのは、現実と向き合えないからです。それほど辛い現実を生き抜いてきたのです。
ゲーム、スマホ、オンラインゲームの話を通して、今の我が子が分ってきます。
今何に興味があるのか?どんなことを思い、感じているのか?
「他の子と比べてできない自分」への劣等感を持っているご本人が多いように思います。どんな状態であっても、親は「絶対の味方」であること、会話の中で伝えていきましょう。
家が否定されることのない安心、安全の場であるとご本人が分った時、ご本人は自分なりに試行錯誤しながらも、ご自分なりの答えをだして、自立してくことができます。