不登校、ひきこもりのお子さんお持ちの親御さんへ②回復の段階
今は年度末なので、一年の集計をしています。
今年度自主開催講座にご参加いただいた方は320名、外部依頼の講演会を合わせると、もっと多くの方々とお会いして、お話しを聴かせていただきました。
皆さんのお話しを聴かせて頂く時、最初にお聴きするのが、今のご本人の状態です。
不登校、ひきこもりからの回復には、段階があります。
地図や羅針盤(ちょっと古いかな)を持っていても、現在の位置が分からなければ、目的地にはだどり着けないのと同じように、
今のご本人の心の状態が分からなければ、ご本人に寄り添っての回復は、難しくなるので、今ご本人がどの段階にいるのかを確認させていただきます。
自室のみで生活しているのか?
家族がいる居間にいる事ができるのか?
食事は一緒にできるのか?
ひとりで食事しているなら、食事は誰が作っているのか?
昼夜逆転しているのか?
「おはよう」など、挨拶に返事してくれるのか?
ちょっとしたお願い事して、それを実行してくれるのか?
などなど、お聴きして、ご本人の今を知っていきます。
ご本人の今を知る事で、ご本人の回復の段階やご本人のできてるところが見えてきます。
ご家族がいかに客観的に「今のご本人の状態」を理解していくかは、回復していく上で、重要です。
ご本人ひとりでの一発逆転満塁ホームランは、残念ながらありません。
回復をしていくのは、ご本人その人ですが、ご本人ひとりでは、回復していく事は難しいと思います。
ご本人がもう一度社会と繋がっていきたいと思えるような、環境を作っていく事、
それを作っていけるのは親御さんはじめ、ご家族なのではないでしょうか。
ご本人にあった環境を作っていく為に、「回復の段階」をぜひご理解ください。
次回は「回復の段階」についてお話ししたいと思います。
お付き合いいただければ、嬉しいです。