【ご相談】 『大学に行きたい』
不登校からひきこもりになった30歳の息子のことで相談です。
高校卒業程度認定試験を受けて大学に進みました。在学中に資格を取り、その資格を活かして仕事をしていましたが、1カ所に長く続く事はなく、幾つかの職場を転々としていましたが、この度美術関係の学校に行きたいと言ってきました。アニメの勉強をしたいとの事でした。またひきこもったら困るとの思いと、授業料や生活費など年間の費用の負担を考えるとどうしたらいいのかと悩んでいます。
アニメの勉強をしたいとの『夢』を持った息子さんを応援してほしいと思います。
親御さんに今の仕事が嫌だとの思いで息子さんは、アニメの勉強をしたいと言い出したのではないかとの思いがあったとしても、『夢』を持った息子さんを応援してほしいです。
ここで応援してほしいのは、気持ち的にです。
金銭的に応援するのとは、分けて考えましょう。
親御さんには親御さんの生活があります。
金銭的に援助できる金額もひとそれぞれだと思います。
なぜアニメの勉強をしたいと思ったのかの話をしてみてください。
話の内容(アニメの学校に行く)よりも、息子さんの気持ちを聴く事が重要です。
息子さんの話をじっくり聴いてみて、応援する気持ちはしっかり伝えた上で、どこまで金銭的な応援ができるのかを冷静に話し合っていく事が大切なのだと思います。
講座で使用している 親子の会 テーマ「夢」のロールプレーを載せておきますので、参考にしてみてください。
ワクワクの気持ちが『自立』へ繋がっていきます。
親子の会 テーマ「夢」
YES、BUT
子「夢があるんだ」
親「夢?」
子「そ~夢」
親「どんな夢?」
子「写真家になりたい」
親「写真家?」
子「そう写真家!この間見たんだよ、すごい写真を雑誌でさぁ」
親「雑誌で見た写真がすごかったのね?」
子「大自然の中を走る列車の写真だったんだ、あの写真撮ったのはカナダかな」
親「すごい写真だったのね」
子「久しぶりに感動したなぁ」
親「写真に感動して写真家になりたくなったのね、たださぁ、写真家になるには、実績がないとね。有名な賞とか取るとか、どこかの出版社に就職するとか」
子「まぁそうだよね」
親「写真に感動して写真家になりたいって思うのはいいと思うけれど、現実的じゃないと思うのよ。まずは、病気の状態を安定させてからの話じゃないかな」
子「・・・・」
親「ちゃんと定期的に病院行って、お薬しっかり飲んで、それからじゃない。」
子「・・・・」
親「お母さんだってあなたが写真家になりたいって夢を持ってくれて、実際に写真家になれて、自立してくれたら嬉しいけど、それってまだまだ先の先の事でしょう。今やらなくちゃならないことは、病院行ってお薬飲んで病状を悪化させない事じゃないの」
子「・・・・」
親「夢みることも大切だけどさぁ~現実みることはもっと大切じゃないのかな。」
子「・・・・」
親「まだお薬あるの?次病院いつ行くの?」
子「もう寝るわ」
親「えっ、寝るの?」
子「おやすみ」
親「・・・・・」
YES、AND (家庭内傾聴の会話)
子「夢があるんだ」
親「夢?」
子「そ~夢」
親「どんな夢?」
子「写真家になりたい」
親「写真家?」
子「そう写真家!この間見たんだよ、すごい写真を雑誌でさぁ」
親「雑誌で見た写真がすごかったのね?」
子「大自然の中を走る列車の写真だったんだ、あの写真撮ったのはカナダかな」
親「すごい写真だったのね」
子「久しぶりに感動したなぁ」
親「写真に感動して写真家になりたくなったのね。」
子「うん、なんか久しぶりにワクワクしちゃってね」
親「そう、写真に感動してワクワクしたのね、その写真は一枚だったの?」
子「他にも何枚かあったけど、その中でもすっごく感動してのがあったんだ。」
親「よかったじゃない、感動する写真に出会えて。」
子「まさか写真でワクワクするなんて、自分でもびっくりだな」
親「そうなの?それまで写真に感動するってことなかったの?」
子「映像とかで感動したことはあったけど、写真は初めてだな」
親「そう、それで写真家になってみたいって思ったのね。」
子「今は夢のまた夢だと分かっているよ、病気も安定してないしね。
ただ、なんか自分にも感動する気持ちが残ってたんだって思ったら嬉しくてさ」
親「ワクワク、どきどきする気持ち大切だものね」
子「うん」
親「私もワクワク、どきどきしたいな」
子「エッ、お母さんもワクワク、どきどきしたいの?」
親「そりゃあそうよ~ワクワク、どきどきしたいわよ~、昔好きだった宝塚でも観に行ってこようかな~」
子「エッ、お母さん宝塚好きだったの?」
親「宝塚好きだったのよ~忘れてたけど、ワクワク、どきどきの話してたら思い出したの。ありがとうね」
子「写真家を夢見るんならしっかり薬飲んで病気を安定させないとね、早速薬飲もっと、それと病院も来週予約したから行ってくるよ」