【孫との会話】

前回はお孫さんが心配なおばあちゃんからのご相談でした。
今回は、具体的なお孫さんとの会話の事例です。
「孫の話が聴けるばぁばになろう」の講座で実際使用している
ロールプレーです。
おばあちゃんと孫の会話(ゲーム編)
ブロッキング
祖母 「最近どう?」
孫 「ちょっとね」
祖母 「ちょっとって、なにかあったの?」
孫 「ケンカしちゃってさ」
祖母 「ケンカ? 誰と?」
孫 「ママと」
祖母 「ママとケンカしたの?」
孫 「あ~」
祖母 「またゲームのこと?」
孫 「まぁ~ね」
祖母 「また時間守らなかったんじゃないの!」
孫 「ふん!!」
祖母 「宿題やらないでゲームばっかりやってるからママに怒られるのよ。わかってるでしょう!」
孫 「は~」
祖母 「朝も起きないんでしょう、ママ言ってたわよ。毎朝、遅刻ぎりぎりだって!!そんなんじゃ卒業出来なくなっちゃうよ!!」
孫 「中学は義務教育だから卒業できるよ!」
祖母 「何言ってんのよ、卒業できてもろくな高校行けないわよ。ゲームばっかりして、全然勉強してないんでしょう。最近部活も辞めちゃったんでしょう。ママ困ってたわよ」
孫 「エッ!なんで部活辞めたの知ってんの?ママが言ったって事?なんでなんでも言っちゃうのかな。。。おしゃべり!」
祖母 「おしゃべりって。。。ママもパパもみんな心配してるってことでしょう。もう中学生なんだから将来のこと少しは考えないと、、、将来なにになりたいの?」
孫 「うるさいなぁ~」
祖母 「うるさいって何言ってんのよ。パパだってママだって一生懸命働いてるから、こうやって生活していけるんじゃない。大人は一生懸命仕事して、学生は一生懸命勉強してが当たり前でしょう。」
孫 「うるさいなぁ~もう~。何も分ってないんだから、あっちいって!」
祖母 「ママ困ってるから、こうやってばぁばが聞いてるんでしょう」
孫 「あ~もういいよ。あっちいってて!」
ペイシング(家庭内傾聴の会話)
祖母 「最近どう?」
孫 「ちょっとね」
祖母 「ちょっとって、なにかあったの?」
孫 「ケンカしちゃってさ」
祖母 「ケンカ? 誰と?」
孫 「ママと」
祖母 「ママとケンカしたの?」
孫 「あ~」
祖母 「あれまぁ~」
孫 「ゲームやりすぎだってうるさいんだよ」
祖母 「ゲームのことでケンカしちゃったのね」
孫 「そ~なんだ、ゲームの時間守らないって、ママうるさいんだよ!」
祖母 「ゲームの時間決まっているの?」
孫 「まぁね、でもその日その日でゲームの進み具合って違うでしょう。だから、約束の時間で終わらない時だってあるわけよ!」
祖母 「うん、なるほど。」
孫 「ゲームの時間は2時間てママ勝手に決めちゃってさぁ。勝手に決めたくせにそれ守らないって怒って、ギャアギャア言って、やってらんないよ!!」
祖母 「ママが勝手に時間決めちゃったのが嫌なのかな?」
孫 「まぁね、だってそうでしょう、ゲームとかやったこともないくせに、勝手に2時間って決めちゃってさ、こっちの都合なんて全然考えてない!!いつもなんでもそうなんだ、勝手に決めちゃう」
祖母 「そっかぁ~話し合って決めたかったのかな?」
孫 「ん~話し合ってかぁ~話し合ってもどうかな~ママはいつも自分勝手だから、自分の思うようにならないとまたケンカになるだけかな。こっちの都合なんて考えてくれないもの」
祖母 「そっか~都合ね~いろいろあるのね」
孫 「ゲームやってることで学校で友達と話が盛り上がったり、どこまでクリアできたとかの話もあるわけよ。それにさぁ~やっぱり、勉強してるよりゲームしてる方が楽しいしね。現実逃避できるしね」
祖母 「現実逃避?」
孫 「ゲームやってる間はゲームの事で頭いっぱい、自由だし、なんにでもなれる、敵もやっつけられるほど強くなれるし。」
祖母 「そう、自由になれるし、強くもなれるのね」
孫 「そうだよ、なりたい自分になれるよ」
祖母 「現実ではなりたい自分になれないの?」
孫 「まぁね、無理だね」
祖母 「無理?」
孫 「もうさぁ~決まってるんだよ、学校での立ち位置がさぁ~」
祖母 「学校での立ち位置なんてあるんだ」
孫 「おばあちゃんの時代とは違うんだよ。いろいろあるんだよ」
祖母 「いろいろたいへんな事があるのね」
孫 「そうだよ。おばあちゃんにはわからない大変さがあるんだよ。だから部活も辞めた訳よ。それなのに親はさぁ、わがままで辞めたって思ってるんだよね。わがままで部活やめてゲームばっかりやってるっておもってるんだ」
祖母 「部活でもいろいろあったのね」
孫 「そ~だよ、いろいろあったから辞めたんだよ、いろいろなかったら辞めないよ。まぁ~いいさ、どうせ誰も分ってくれないしさ」
祖母 「誰も分ってくれないの?」
孫 「パパもママもわがままで辞めたって決めつけて、話聞いてくれなかった」
祖母 「話したかったのね」
孫 「自分なりに悩んで辞めたんだ、それなのにわがままで辞めたって勝手に思ってさぁ、ひどいよ。部活辞めるって、大きな事なんだよ。それなのに、パパもママも全然わかってくれない!!」
祖母 「大きな決断だったのね、そう、よく決断したね」
孫 「そう思う?本当にそう思う?」
祖母 「うん、よく決断したなって思う。頑張ったね」
孫 「うん、うん、そうなんだ」