『支援について』
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先日参加した話し合いの場で、当事者と当事者ではない人との間には、安全安心という意味において、かなりの隔たりがあるとの話がありました。
この話し合いの場での当事者というのは、精神疾患をお持ちの当事者と当事者ではない人との間の話なのですが、私は不登校・ひきこもりの当事者の方々とご家族との間にもこの安全安心に対する隔たりを感じる事があります。
例えば支援。
不登校・ひきこもりのご家族で既存の支援機関にご本人を繋げようと頑張る場合があります。
もちろん支援機関の方々は、専門的な知識も持っているので頼れる存在です。
だた、不登校・ひきこもりの方々は、既存のシステムの中で傷ついてきた方々でもあるのです。
既存のシステムに接する事でまた傷つくのではないかの恐れを感じている方もいらっしゃると思います。
おひとり、おひとり、家庭の事情も性格も違いますので、一概には言える事ではないと思いますが、既存の支援機関に繋がる前に、ご家族が最高の支援者になるよう心がけてもらいたいと思います。
ご家族が心許せる存在である事で、ご本人の安全安心が保たれます。
「どんな話をしても大丈夫、心のままに話ができる」環境は、ご本人が回復していく上で非常に重要です。
安全安心が保たれてはじめて、『心が通い合う対話』ができます。
『心が通い合う対話』を続けることで、今まで言語化できなかった自分の気持ちを言語化できるようになっていきます。
家庭内暴力もリストカットも心のモヤモヤを言語化する事で少しずつ少しずつ前向きな行動になっていきます。
話す=(手)離す
です。
ご本人の全ての話しにジャッジをしないで聴いてみてください。
いい悪いの判断なしに聴いてみてください。
アドバイスは必要ありません。
「お母さんはどう思う?」
なんて言葉に迷わされないでくださいね。
そんな時は
「お母さんの思いより、あなたの事をもっともっと知りたい」
の思いでご本人の話を聴いてください。
ご家族はあくまでも支援者です。
主役はご本人です。
ご本人の思いをトコトン聴いていきましょう。
コロナのこの時期、たくさん話をしてください。
ピンチをチャンスに変えていきましょう。
ご本人にとっての最高の支援者に親御さんがなれる絶好のチャンスの時です。